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従業員から見た税理士事務所のしごと | Tax Informant

従業員から見た税理士事務所のしごと

仕事雑記
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税理士事務所に就職してから20年ほど経ちました。その間に転職もあり、現在3ヶ所目の事務所に勤務しています。そこで、税理士事務所の仕事について紹介してみます。

仕事

税理士の仕事は、顧客に代わって税務申告を行うことです。
税理士事務所の従業員は、税理士の指示のもとでその補助的な仕事をします。
または、税務申告に付随する業務を行います。

税理士事務所の主な仕事は顧客の月次決算になります。
顧客がつけている帳簿類から月次の試算表を作成することです。
その流れはこんな感じです。

1 訪問して帳簿類(又はそのコピー)を預かります

2 事務所で帳簿類を会計ソフトへ入力

3 試算表を出力してチェックします

4 税理士(上司)に試算表をチェックしてもらい、内容について報告、相談をします

5 顧客を訪問をして、試算表を説明し、改善点等があればアドバイスします

中小企業でも事務専門の従業員を雇っているところは1と2を自社でしているところが多いです。
税理士事務所の訪問を待たずに試算表を作成していれば、経営判断が迅速にできるからです。
今、「迅速」という語を使いましたが、小規模な会社と比較した場合のことです。
自社で試算表を作成することはある程度の規模の会社では「当たり前」のことです。
ただ、従業員が10名以内くらいの会社では社長が肌感覚で経営状況を把握していることが多いです。
そのような会社では試算表は決算に向けての参考という意味合いが強くなります。
話が横道に逸れましたが、自社で試算表を作成している会社では、私達、税理士事務所はチェックに重点を置きます。
また、決算、税務申告へ向けての討議も重要です。
ですので、上記5の説明とアドバイスは所長である税理士が行うこともあります。

分担

先程の1~5を従業員一人で担当することがあります。
逆にそれらを分解して数人で行う事務所もあります。

仮に、山田、佐藤、鈴木という従業員がA社、B社、C社の月次決算を分担しているとします。
従業員は上記の3名だけで、税理士である所長を含めて4人の事務所とします。
税理士事務所によって分担の方法が違います。
仮に、X税理士事務所とY税理士事務所があったとします。

極端に言うとこんな感じです。

X税理士事務所

 

Y税理士事務所

X税理士事務所の特徴

・A社のことは山田さんが詳しく知っているが、他の従業員はほとんど知らない

・それぞれの従業員のクセが出やすい

・担当している従業員によってサービスに差が出る

・事務所としては仕事の配分が楽

Y税理士事務所の特徴

・A社については山田、佐藤、鈴木が部分的に知っているが、全体的には所長が知っている

・従業員に対する所長の指示、管理が大変

・従業員間の職務内容がかなり異なる

税理士事務所への転職を考えている方へ

一般的にはベテラン従業員が多い事務所はX事務所のようになりやすいです。
極端なケースで対比しましたが、小さい事務所ではX事務所タイプが多く、規模が大きくなるに連れてとY事務所タイプとの混合型が増えてくるのではないでしょうか。

ちなみに、私が勤務した3つの税理士事務所は2つがX事務所タイプで1つがY事務所タイプでした。
X事務所タイプでは仕事の効率が求められていました。指示された仕事を正確に迅速に処理していくことです。
Y事務所タイプでは顧客満足度が優先的に求められていました。顧客に対する責任が大きいので、受け身の仕事では務まりません。積極的に提案していく必要があります。

税理士事務所への転職を考えている方の参考になれば幸いです。

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